【アクチビティ2021】DAN DAN DOME

【アクティビティ2021】DAN DAN DOMEプロジェクト

2021年12月に地球市民学科の山本ゼミが、村上祐資氏(極地建築家)の協力を得て、「ダンボールでできたドーム型建造物(DAN DAN DOME)」の組み立てプロジェクトを行いました。

DAN DAN DOMEは、地球市民学科の専門科目「リーダーシップ・組織論」を担当している村上祐資氏が、南極の昭和基地での越冬隊経験、北極圏における火星居住に関する国際共同実験でのクルーメンバーとしての経験等を活かして設計・製品化されたドーム型建造物です。

今回、共同研究プロジェクトとして使用されたDAN DAN DOMEは、耐水性の特殊なダンボールを素材として使用しており、屋外の環境でも数ヶ月使用することができる製品です。

大量生産・大量消費・大量廃棄型の企業モデルが問題となる中、DAN DAN DOMEは、「捨てる」ところを出発点として設計されています。日本でのダンボールのリサイクル率は約97%。プラスチック製品等のリサイクルと違い、ダンボールのリサイクルは、再びダンボールとして甦ります。

様々な使用法が想定されますが、1つは、日本のみならず発展途上国等での被災地での避難所における利用です。世界中、素材としてのダンボールを扱ったことのない国はほぼゼロで、特殊な工程を組み込むことなく、途上国でも利用後に大量の「廃棄物」を出すことなく、リサイクルして処分することが可能です。

また、組み立て工程についても絶妙に設計されており、初めての人たちでも作ることが可能だけれども、周りの人たちと協力し「チーム」としての作業が必須となるようにデザインされています。このドームを作ることで、自然と「チームビルディング」が実現されるようになっています。なお、ドームはキャンパス内の奥庭にあるスペースを活用して作られました。

学生たちも、「事前学習等で、理論的にチームビルディングに効果があるだろうことはわかっていたが、実際に体験してみて、頭での理解と体での体感が結びついた。学年を越えて、ワイワイと声を掛け合いながら協力することで、一気に心理的距離が縮まった」「作る前は、正直、大変だなという気持ちがあったことは事実だが、みんなで組み上げたときの達成感は他のものに変えがたく、ものすごい充実感と達成感を味わえた」などのコメントを寄せてくれました。

山本達也ゼミ(地球市民学科)では、引き続き、フィールドテストを通したDAN DAN DOMEの耐久性に関するデータ収集、本ドームの利用可能性調査、取扱説明書等の改良などの研究を行う予定です。

DAN DAN DOMEについては、以下のサイトをご参照ください。
https://dandandome.com